暗記をしてはいけない!

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■ あがり症を克服したいなら、原稿は暗記するな

緊張や、あがり症による失敗を減らすための、行動面での大切なことは、しっかりと準備をすることです。
 ここで準備というと、原稿や、セリフを暗記することをイメージする人が多いかもしれません。なぜなら、「原稿は暗記しましょう」というアドバイスは、小学校の発表から結婚式のスピーチまで、幅広く行われるからです。
 たしかに、覚えてしまうぐらい練習するのは大切なことです。
 でも、暗記することが目的になってしまうと、あがり症を助長することになってしまいます。なぜなら、「正しく、一言もまちがえず、覚えたとおりに話せなければ失敗だ」
 そんな意識になってしまうからです。
 人前で話すことは、たとえて言うなら旅のようなもの。スタートがあり、大体の順路をたどってゴールする。
 そんな旅の中で、途中の道のりが全て細かく決まっていて、その通りにしなければいけなかったらどうでしょう?
 息苦しいし、楽しめないですよね。
 原稿を守ろうとしすぎることは、順路を守ろうとしすぎることに似ています。
 政治家の答弁や、企業で不祥事があった時の説明などは、正確で誤解を与えない表現が非常に重要になりますので例外ですが、そうでなければ(そして、私たちの日常の話す機会は、ほとんどそうではありません)、むしろ暗記はしないほうがよいのです。
 一度原稿を書いたら、絶対に言いたいこと、言わなければいけないことの優先順位を決めていきます。結婚式のスピーチなら、「結婚おめでとう」は、多分絶対言わないといけないですよね。逆に言えば、これだけ言ってもいいわけです。どうでしょう。「結婚おめでとう」だけ言えばいいと思うと、気が楽になってきませんか?
 でもまあ、さすがにそれだけでは… と思うので、次に自分自身の、おめでとうという気持ちがどんなもので、なぜ生まれたのか、順を追って考えていきます。
 準備をするときは、まず自分が最も伝えたいことを考えましょう。「これだけ伝えられれば、自分としては満足」ということさえはっきりしていれば、気持ちに落ち着きを与えることができます。

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